母の看病を通して家族への感謝をはぐくむ

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大分県  A・Mさん(52歳、女性)

〔精神的にも肉体的にもつらい時期〕

 私は平成11年に病院や施設に出張しての理美容の仕事を立ち上げました。高齢者が多い環境での仕事ということや、また私の母(現在89歳)と同居しているので、何かの時に役にたつのではないかという気持ちで、岡田式浄化療法ができる資格を取るため、MOAに入会しました。
 新規の仕事を立ち上げて、責任者としていろいろな課題を抱えていましたが、中でも技術者との間で必要なコミュニケーションがとれず、人間関係に悩んでいました。
 さらに体の面でも、咳が止まらずG病院で診察したところ、「喘息」と診断されました。仕事が忙しいせいもあって眩暈も頻繁にあり、毎年定期的に風邪を引くというように、精神的にも肉体的にもつらい時期にありました。
 平成18年3月、職場の人間関係によるストレスがさらに高まり、嫌なところから逃げたいという気持ちから仕事を後任に譲り、その後はパートで理美容の仕事に携わることにしました。
 同じ地域に住んでいるMOA健康生活ネットワークのUさんが私の体調などを心配してくださり、ほぼ毎日、出勤前にUさん宅で浄化療法を受けるようになりました。数ヶ月続けると体調が良くなり、仕事面も良い方向にいくことなどを経験することができました。また浄化療法を受けた時とそうでない時との体調の違いを感じるようになりました。

〔家にいるのが嫌いな私〕

 健康生活ネットワークでは、私たちの周辺で起こる身近な問題から、どうしたら地域社会に貢献できるか定期的に話し合う場が持たれていました。またみなさんが、家庭の中でも自分たちや周囲の方々の幸せをテーマに、岡田先生の本を読んで勉強している様子も聞かせていただき、私自身、それを凄く羨ましく思い、それができていないことを悲しく感じていました。
 その理由は、私は、母、兄二人の4人家族ですが、一番上の兄は子どもの時から家庭や学校で問題を起こしたり、お金の無心をしていました。そのため両親が、精神病院や更生施設、宗教など、良いと聞いたところに連れていきましたが、なかなかその行動は治らずに25年位前に家を出てしまい、時折電話が来るくらいでほとんど疎遠になっています。ですから私はこの兄のことが今まであまり好きになれず、兄がいなくても家にいることが嫌で、休みの日でもほとんど外出していました。
 そんな私が母の病気をきっかけに、家族に対して感謝の思いが持てるように変わってきました。

〔母が脳内出血で入院する〕

 平成18年6月、母はトイレで突然倒れ右脳内出血の状態になり、K病院に入院しました。医師は「今は投薬治療をしていますが、出血が広がれば手術が必要になります。出血が治まれば手術は必要ないでしょう。しかし、年齢的なものと左半身麻痺の状況から、覚悟だけはしておいてください」と言われました。母はICUに入りましたが、1週間後にはICUから出ることができ、それから一般病室に移り、服薬治療とリハビリを続けてきました。
 さらにUさんから毎日浄化療法を受けました。浄化療法を始めた日より食事が摂れるようになりましたが、食欲があり、常に完食しました。また夜間には手すりなどにつかまり歩行の練習をして、一人では危ないということで看護師さんに止められましたが、日に日に元気になりました。
 そうした様子を目の当たりにした医師や看護師の方々からも、「すごいね」「元気になったね」と言われ、その後、病状も落ち着き、入院して2ヶ月後にリハビリ治療を行うためにI病院へ転院しました。
 母はI病院での様々なリハビリ治療を積極的に受けるとともに、ここでもUさんの協力をいただき、毎日浄化療法を受けることができました。Uさんから、「愛と誠をもって臨んでいきましょうね」と、事あるごとに励ましていただきました。
 母が入院するようになって、私は家族の健康が大切と考え、同居する兄へ浄化療法を施術するようになりました。10月下旬に退院した母は、入院中に浄化療法の効果を感じた事と、兄の言葉づかいや態度が良い意味で変わってきていることを実感して、MOAに入会し、健康生活ネットワークの会合にも参加するようになりました。

〔Kさんの入院で浄化療法を行なって〕

 母のリハビリ入院と同じころ、健康生活ネットワークのKさんが脳梗塞でO病院に入院することになりました。ネットワークでは毎日のお見舞いとともにローテーションを組んで浄化療法を施術するようになりました。
 その後、Kさんがリハビリ治療を行うためにI病院に転院され、母が同じ病院に入院をしていたこともあって、私も仕事の合間に、母親の見舞いとともにKさんへ浄化療法を施術することになりました。
 Kさんに良くなってもらいたいという思いと、これまでネットワークの会合などで、MOAが発行している「感謝」の本にある「人を助け喜ばせながら、自分も向上する」ことを話し合ってきましたので、私もそういう自分に変わりたいという思いからの行動でした。
 しばらく通う中でだんだんとお友だちになって、Kさんから体のことや今後の不安を打ち明けられるようになりました。
 Kさんの話を聞くうちに、岡田先生の言われる「健康になるための浄化作用」ということを一緒に学ばせていただきたいと思い、私は浄化作用について書いてある本を読んで、理解したことや感じたことを語り合っていきました。またある日、病院にお見舞いにいくと、Kさんがとてもつらそうにしておられたので、浄化療法を施術すると、体の痛みが和らぎました。そのようなことがあってますます友だちになり、浄化作用に対する理解を深めていかれました。そして、「遠いのにわざわざお見舞いや浄化療法に来てくれてありがとう」と感謝の言葉をいただきました。
 病気で苦しんでいる方に幸せになってもらいたいと思い、行動を起こすことで、今まで以上に苦しんでいる本人やそのご家族の心や体の痛みを察するようになって、自分の心が豊かになってきたように思います。「人を愛する」ということや、「人のために」ということが、少し理解できたような気持ちです。

〔2度目の母の入院〕

 平成19年6月15日、母が今度は左脳内出血を起こし、言語と嚥下(えんげ)障害になり、再度K病院へ入院しました。鼻から管を入れられ、その管を外そうとするために手を縛られてしまうような状態でした。そんな母の状況を見るにつけ、可哀相で仕方ありませんでした。
 それから入院して2ヶ月経った8月に、今度はI病院へ転院しました。転院するまではずっと管を入れたままの状態でした。それが転院後、1週間で鼻の管が外れ起き上がれるようになり、早い快復ぶりに、同室の入院患者さんも驚かれ、11月には退院ができました。
 母が入院している間、ネットワークのみなさんが毎日のようにお見舞いに来られ、浄化療法を受けることができました。
 退院後、私は母の健康を考えてMOAの自然食をよく購入し、野菜を多くとるようになり、また自分で作ったのが一番安心できるからと自然農法で野菜を作るようになりました。そして入院中は刻み食、お粥だったのが、普通にご飯が食べられるようになっています。身体的には杖は突きながらもちゃんと歩けるようになり、痺れや麻痺がほとんど分からないくらいに回復しています。

〔岡田先生の本の学びとネットワークのみなさんの支えで問題が解決〕

 今では、母親、兄とともに家族でお互いに浄化療法ができるようになり、母も排便があると脇が軽くなるとかいろいろと体の変化を言うようになってきました。
 また家族ばかりではなく、一人でも多くの方が幸せになっていただきたいという思いで、友人や親戚に継続して浄化療法を施術しています。
 最初は母に伝えるために岡田先生の本を読んでいましたが、実は自分に言い聞かせていた面が多分にあったように思います。特に私は、「感謝」の本にある『感謝が感謝を生み、不平が不平を呼ぶとは正に真理だ』を心の拠り所にし、常に良い言葉、行いを心がけるようになりました。そうすると自然と感謝するようなことが起こってくるのです。
 また一番上の兄に対しても、悪いところばかり見ていた自分だったと気づき、兄に対して申し訳ないという思いになってきました。私がやっていた理美容を継いでくれた人が「あなたが立ち上げてくれたから今の自分がある」と言ってくれたことも、本当にありがたいという気持ちです。岡田先生の本に書いてあることの一つひとつが自分に置き換えられるようになって、今があり、これからがあるのだと思います。
 岡田先生の本に学び、Uさんをはじめとするネットワークのみなさんの支えと協力があって毎日を送ることで、私をはじめ家族に起きてくる悩みや問題が解決されて、本当に幸せです。

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